9/2 照明に対する覚書

今読んでいる本に照明の思想とは「観客にライティングしている事実を感じさせないこと」って書いてある。それって自然(あるがまま)とはまた違うんだろうか。もしくは人間が持つ記憶の不正確さを突くことに「ライティングしている事実を感じさせない」要素があるのだろうか。ここらへんは考えてもしょうがなく、やってみないと分からないが独自の妄想を働かせておく。

 

光量は、発色を左右する。暗すぎると良い色は出ないってことだ。連想すると、月明かりに照らされる女性はいつもよりも美しく、清らかに感じてしまい、何を考えているのか掴めなくなるのは何故だろう。俺はそこに淑女・聖女を受け取る。月の光が生み出すのは、神秘さだ。

 

逆に朝は爽快であると良い。どんよりとした朝よりも、晴れていて爽やかな朝の方が「朝」らしい。色々難癖つけられる点だろうが、雨よりは晴れの方がずっと爽やかで、僕らはその大いなる爽快感を太陽から受け取っている。

 

映画の中で照明を立てるとき、まずキーライトを設定する。どっから光が出てるのか、ってことで、マスターショット(平たく言うと広い絵)は、光源の位置を明らかにするものでもあるな。

 

以上