8/8 お金と文明

いま役者の書類選考を行なっているが、改めて「お金」の重要性、すなわち人を生かすことについて考える機会を得ている。

 

よく、現場は苦しいと言う。その苦しさで若者は夢を諦め、身体を壊す人もいる。

 

宿泊費はバカにならない。交通費もかかる。ロクに給料は出ない。こうした苦労話は笑い話として聞かされてきたが、いつの間にかその当事者にいる自分を見つけた。

 

人は、お前を片隅の人間だとバカにするだろうが、俺はこの調子でいく。然るべき金を払う人でありたいと願う。

 

しかし数字はこれまで出してきた結果ではうんともすんとも言わない。数字の世界は、野生の世界でもあり力の世界でもある。獲得すべき目標のためにどう脳味噌を振り絞るか。 

 

まずは、苦痛の最中に飛び込むことだろう。気づいたら苦痛と膝を合わせる生活に慣れていくだろう。

 

俺が始めた仕事で、人が幸せになること。

役者もスタッフも、そしてお客さんも。

 

文明のために。