7/8 タイヨウ

「幸福な家庭はすべてよく似たものであるが、不幸な家庭は皆それぞれに不幸である」

 

世界の外へ目を向けることに対して、国内ですらままならないのに、と外からの声を遠ざけたい感覚は幾度かあった。

 

そんなことは忘れたいま、心境も牧歌的な様相で残酷な現実を描いたアニメ映画『父を探して』を心が震えている。

 

どうやら、自分の国の問題やその度合いを相対的に捉え判断するためにも、他国の社会問題を知るのは有効であると思えた。

 

日本では独裁国家による政治はなく、冤罪などを除けば不法逮捕されることなどまずない。食べ物にも困らないし、医療も進歩している。中学までは教育を受けられ、経済的にも他国と比べれば安心している。なのに、どうして自殺する人の数がここまで多いのだろう。

 

経験を交えて話せば、息苦しさ(意見が言えない)、自由のなさ(身体が制限される)、不安の三要素がその原因であると思う。日本は戦後、文化的に何か幸福になれるものを築き上げられたのだろうか。今あるものの中で素晴らしいものはなんだろうか?過去にあったもので今はなくしたものはなんだろうか…。

 

弱いから、希望を見つけたい。自分の中に。