6/26 ガラス瓶の中の24歳

空の青さと海の青さが視界を覆い尽くすほど景色を染めていた。夏を感じさせる情緒的な今日とは対照的に、自信のない小さな僕だけが道路上に立っていた。

 

そして照る日に首を焼かれる。50m先進み左側を向けば新潟市水族館がある。ショップを過ぎ、入場券を買う。大人1500円のチケット。入場し涼しい風に当たる。

 

魚類よりも、甲殻類が好きだ。手があるし、足がある。分かりやすい。僕にとっては。赤色もチャーミングだ。魚の中にも極彩色を放つものがいる。よりも単一でビビットな色彩を持つ甲殻類の色の方が気に入った。堅い甲羅も。堅いハサミも。

 

指定された時間になると、イルカショーが行われる。イルカは哺乳類だから安心感がある。わざわざ、水の当たるように青色ではなくオレンジ色の席に座った。

 

ショーはあっという間だった。難しいことを考えているわけでもなく、高く飛び、人を驚嘆させる様子が好きだった。彼女たちの日々を物語る波も、泡も、飛沫も。彼女たちの演技が心を打った。

 

日本海マリンピア水族館の中のショップのイルカを触り、その場を後にした。

 

お腹が空いていたし、去年のこの時期もウチノ食堂で食事をしたから、今年も行くことにした。「イツモの定食」を頼む。枝豆を砕いたものと、なにかを和えたものが出た。(詳しいことは忘れた)舌をごろごろするのが楽しい。

 

世間話をし、店を出た。

+1、生きる方向へ歩めたと思う。この+1を保つことが精一杯だ。増やす努力は飽きた。マイナスにならなければ良いと思う。でもマイナスは突然やってくるものだとも思う。冷静ではない。ただし熱くもない。存在は温度で測れないのか?

 

夕飯。イオンで買った品々。もずく、ピザ、ブリの味噌焼き、ゴマだれキャベツ、ホタテ、スイカ。そして鶴の友。 旨かった。

 

今日1日は、テーマをあえて持たず忍んだ。編集の神様は今日みたいな日を削ぎ落とす(無念に思うのだろうか?)。スクリーンを見る人たちは、失われたドラマを思い出すのだろうか?監督はファイナルカット版を出したいと思えるだろうか? 

 

追伸

 

寂しさは一層増す。心が奮い立つよう、励ましてあげたい。それとも20世紀初頭のアメリカ文学のように「栄光求めるものに寂しさを。孤独を。」と背筋を立てるのもいいのか。

 

目の前に何も敷かれていない…。

 

祈りたい。この先に、欲しいものがあることを。ふたたび、つながれることを。

 

24歳最後の日よ、朽ちて土となれ。