8/2 鏡の中のナルキッソス
昨日、役者の募集を始めた。思った以上の人からの応募があり、それだけで心が暖かくなった。20通以上来たあたりで、いいな、って思う人の特徴があった。
それを、数点上げていく。
①全体の雰囲気
まず、僕が見るのは顔だ。僕の場合、男性の顔が格好いいかどうかは問わない。また、顔のパーツの中でも目を見る。
次に、服装や髪型に目がいく。個性的な服や髪、時代性のようなものを表現できていると良い。
最後は写真だ。その写真家が、誰なのかを想像する。誰に撮ってもらっているかは、十分考慮すべき点だ。
顔は良いかもしれないが、写真になるとその良さが目立たなくなっている人がいるのはとても残念だ。
②文章の体裁
丁寧なだけで人柄が伝わる。添付ファイルもこちらの手間を考えさせないものであると、尚更嬉しい。
③熱意
熱意と書いて、アピールポイントと読む。
今回僕は、好きな本やモチーフにした映画、作品への想いを簡単に載せた。
それらに反応してくれるだけで十分嬉しい。
感想やこういう想いがある、と言ってくれるだけでもいい。
僕は、本当に好きな作品は自分が一番愛しているのだと思い込む酔狂な人間だ。そこに関しては周りを寄せ付けようとしない人間だ。
だからそこに触れられ、かつ持論が展開されていると癪に触るので良い。というか、人と会わず寂しいので意見を話してくれるのはポイントになる。
つまり、ここが役者にとって監督を思い違いさせる部分なのだ。俺自身も迷わないよう努力はしているが、一人選ばないといけない時、最後は熱意が決め手となる。
実力あっての熱意だ。
しかし、実力と経験は違うし、熱意は経験や実力を凌駕する。だが、熱意は出せと言われて出せるものではない。
合わないものは合わない。合ってしまえば、それが美しいとか綺麗とかどうでもいい。
そもそも募集するのも人との出会いの面白さ、未知なる可能性に賭けているだけだから。