6/9 生活向上
09:00 起床
ネットで見つけた、Sister Jugendの音楽を聴きながら1日の予定を立ててみる
09:20 ウインドアイ『ダップルグリム』を読む
平凡なる家庭から生まれた一人の少年と、そのまた平凡な家庭にいる馬から生まれた一頭の馬<ダップルグリム>の物語である
一人の少年は、任務を忠実にこなす
ダップルグリムは、少年に狂気をもたらす主人となる
何故ダップルグリムは、少年に狂気をもたらすのだろう
その目にはいかなる「暗い力」を持っているのだろう
権力者?逸脱者?
なんとなく思い出したのは、ジョジョ第5部のドッピオとディアボロの関係だ(ネタバレあり)
彼らは二重人格の関係にあり、本来はドッピオが元の人格であるのだが、ディアボロによって主従関係が形成され、乗っ取られている
そうした様子と近いのではないか
もしくは小説「クリーピー」のように、相手の弱みや恐怖につけこむことで主従関係を確立する
こうしたことを頭に思い浮かべた
10:00 朝食 生パスタ
10:20 シャワー
10:50 脚本の勉強をする
今日は「プロットポイントを見つける」ことがテーマであった
プロットポイントの重要性は、話があっちいったりこっちいったりしないためにある
第一幕、第二幕、第三幕の間に挟まれるプロットポイントをしっかり決めることで、ドラマ上のアクションが1つにつなぎ収束されていく
それを考えれば考えるほど、
「思いつくままに書いていく」ことよりも、
「書く前に練る」ことに比重が置かれており、
だからこそ事前調査が肝となる
(『明日に向かって撃て!』のウィリアム・ゴールドマンは「脚本は構成である」とまで言い切っている)
つまり、映画の脚本を作る上では、
取材力(コミュニケーション能力)を欠かせないということになる
・人の話を上手に聞くこと
・相手を楽しませて話を引き出すこと
この2つができなければ迫真ある脚本はできないのかもしれない
映画プロデューサーの古澤さんが言っていた、
「ポストプロダクションに頼る奴は一向に上達しない」ということの厳しさを今ようやく理解できたかもしれない…
また、脚本術を学んでいるときに、映画脚本のなかにプロットポイントを多く見て取れるという疑問があったが、それも払拭できた
そもそもプロットポイントは「解決に向かってストーリーを進めること」であり、話が前に進まなければプロットポイントとは言えないのだ
(話が前に進むとは、新たな局面に進む、と言い換えることもできるだろう)
11:45 ウインドアイの本に収録されている表題作の音読を試みた
読んで理解した気になっても、次の謎が現れると手から希望がするりと抜けていく感じがあって、その新鮮な発見でさえも飲み込まれていく虚脱感があった
気になったのは、少年とその妹が普段からしている遊びの謎であり、そして少年の感性の豊かさである
主人公は知的で物事を冷静に見ているような文章ではあるが、おそらく群れから外れたような人間ではあるだろう(主人公が変な人物でも、読者は主人公に感情移入し、その人がマトモであると誤認識してしまう場合がある)
そして妹は、その兄の独特の考え方を楽しんでいるに過ぎないのではないだろうか
もっと、少年を妹目線で考えたり、母親目線で考えたら、この得体の知れない感覚をもう少し言葉にできるのではないだろうか…
12:30 映画の打ち合わせで出発
Sister Jugend『Vanila Fudge』を聴きながら
昼間の古町は車は少ない
個人的には過ごしやすくていいかな…
万代を中心に発展し、古町は遠くても行きたくなるような場所にすればいいと思うな
12:40 ふと思う
作品を作るのは辛くて当たり前
その当たり前に対してどう乗り越えるかが、
人間性が露呈される部分だと思う
だから俺は感じた至らなさを正直に吐き出し、その吐瀉物をしっかりと洗い流そう
文学に憧れたからこそ
文を学ばなければならない
言葉とは何か
文字とは何か
人があるから文字があるのか?
文字ゆえに人になったのか?
………
13:00 到着 仕事をせんとす
知亜希さんと吉田さんとの仕事だ
今回は私も、『うそつき太陽さん』と『偽ロボットパルタ』を作った
19:15 家に帰宅
近くのスーパーで「鶴の友 別撰」を買う
帰り道、感じた胸に溜まる吐き気はなんなのだろう
時間を使ったわりに成果があまり出なかったからか?今週そこまで本を読まなかったからか?もしくは映画監督として人に認められていない生活がゆえか?ふたたび他人の生活にまで足を踏み込もうとしているせいか?
遊びが過ぎたのかもしれない
いずれにせよ、自分を一度戒める必要があり、
根本的な解決策は分からずとも、やるべきことはあるのだから突き進むといいみたいだ
19:20 雑記
日常なんて言葉は幅広くてどうも意味が捉えがたいが、生活と表現できれば日常と呼ぶよりも現在に視野が傾き、現状という檻に囚われた自分を様子見できる
この生活を殴りにかかるために一升瓶の酒を買った
生活を変えるため、酒を飲む
酒を飲んで、リラックスする
リラックスした状態で励む
つまるところ、知らず知らず窮屈になっている自分がいるのに腹がたつのだ
20:00 夕食
砂肝を喰らい酒を飲む
20:30 脚本術を学ぶ
シーンの役割は、
①情報を明らかにすること
②ストーリーを前に進めること
そしてシーンには、
①視覚的に変化が起こるシーン(多くはアクション)
②会話シーン
の2種類がある
シーンは、セットの変更、照明の変更など、屋内でも、部屋が変われば、変更される
場所、時間は特別な状況を指す
シーンの中では、人物の感情がA→Bに変わる
文脈を作っていき、
①ドラマ上のシーンの意味を決め、
②セリフやアクションを並べることで
シーンを組み立てられる
シーンの文脈を作れば、内容が構築される
実行するにはシーン内の構成要素は探すことから始める。
たとえば、
①人物の仕事は何か
②私生活はどういったものか
③プライベートはどうか
などであり、これらを明らかにしていく。
その際に、より効果的、印象的なロケーションを使うことを意識するといい。
構成要素は、脚本家が決めるのだ。
22:00 欲しいもの探しをする
楳図かずおの本が見当たらない、もしくはメルカリでは高い
金で済ませるか、時間をかけて探すか
『漂流教室』『洗礼』『14歳』が欲しい
『ホモ・デウス』は別々で購入する作戦を立てた
22:25 写真の企画展を立てよう
なんとなくだけど、「顔のない大人たち」という企画展でいきたい
22:30 映画『ユージュアル・サスペクツ』を観る
24:00 就寝