8/25 男の時間

自律神経が乱れ、身体に支障をきたしたので強制的に休暇を取るため地元に帰った。父にも、母にも、身体と精神のことを話した。

 

その後、僕と父は庭で、焚き火をした。焚き火といっても、ランプの火のようにこじんまりとしたものだ。

 

火の揺らぎを見つめ、気づく。俺は火を見ているよりも、火に照らされた闇を覗いているのだ。闇は黒くなく、案外明るかった。

 

父の背にそびえるように佇む車は、新車であるにも関わらず父を支えてきたかのような自負心さえ感じた。

 

父の姿に、男の時間を感じた。それは、安らぎを必要とするものの、心の休息なのであろう。口数は多く、それだけ「わかってくれるかなぁ」という気持ちが伝わる。

 

あぁ、こうして俺は生き方をまた一つ教わったのだ。自然からも、父からも。