6/29 『グラン・トリノ』
今日はダシールハメット『血の収穫』と、クリントイーストウッド『グラン・トリノ』を楽しんだ。
『血の収穫』からは、主人公の細かな観察眼を表現する描写に幾つも波線を引いてしまった。解説を読んでみると、文芸用語としてのハードボイルドとは「純客観的表現で道徳的批判を加えない」と書いてあった。
ハードボイルドは分かっていたつもりだったので、この定義は大変参考になった。
『グラン・トリノ』からは、俺はこういう映像が好きなんだなと何度も何度も頷きながら見ていた。思い出の中で類似している映像表現は『ターミナル』だった。寂しいオッサンが好きなのかもしれない。
今はハードボイルドの古典と呼べるようものを漁ってみるのがいいのだろう。広げるとしても、ガヴリアル・ガルシア・マルケス、村上春樹かな。